2014年6月7日 行ってきました、「モンゴメリと花子の赤毛のアン展」
土曜日ということもあってか、ものすごい人、人、人! 入り口付近でも混雑のために中に進めない。「中程の方が比較的、空いていますので、そちらからご覧下さい」とったアナウンスまでされている。想像はしていたものの、この混雑ぶりは凄かった。やはりNHKで放送されている番組、ということがこれだけの人を呼ぶのだろうか? ちょっぴり皮肉屋の私に言わせれば、この「花子とアン」というドラマが作られなければ、村岡花子という女性もこんなには注目されていなかったのではないかと思うし(アンやモンゴメリーにばかり注目がいって)、メディアに影響されて動く流行りもの好きの人は多いんだなあ、とも再確認するし、結局人気やブームや流行は作られる物、とも実感してしまった。まあ、それは大河ドラマ「独眼竜政宗」(古い!)の時も感じたんですけどね。
それはさておき、今回の私の要チェックは、日本初公開のモンゴメリーの緑のスクラップとハンドメイドの手芸品。まさしくこれを見るための行ったようなもの。こうした展示物にありがちなその人の人となりなどのパネルは素通りで(混みすぎて、じっくり読めるような状況でもなかったし)、目的のものへ。
照明を落としてあるコーナーのケースの中に置かれ、そこだけが少し明るくなっているので、見つけるのはなかなか大変だったけれど、年代を感じさせるスクラップブックをこの日本で見られるとは! ドラマとアンの人気に感謝もの。几帳面に記事が貼り付けられている様子から、とても真面目な人だったのだろうと見受けらる。だからこそ、苦しみながらもアンシリーズも書き続けたし、無理もしすぎたのではないかと感じてしまう。その彼女の几帳面さは、額縁に入れられて飾られていたレース編みにも現れている。細い糸で細かく編まれた付け襟やドイリーの美しさ、その繊細な作品作りには驚くほど。
モンゴメリーや花子だけでなく、こうした昔の人々を知るにつけ、現代人が失った忍耐と継続の力を持つ彼ら、彼女らに同じ「人間」なのか、と疑問を抱いてしまう。「人間はどんどん退化している」と私はつい家族に漏らしてしまうことがあるのだが、毎度毎度、強くそう感じてしまうのだ。便利さや快適さを享受することは人が本来持っていた素晴らしい能力を失うことだよなあ、と今回また再確認した形になってしまったかな。
最後に嬉しかった展示がありましたよ~。ドラマでは花子の親友(アン流で言えば、腹心の友)である蓮子のモデルされる柳原白蓮の花子にあてた直筆の手紙! こんなものをここで見られるとは予想外で嬉しいサプライズでした。それから、アンの家の前で写真を撮ろうなんていうカメラスポットも。皆さん、写真撮影してました。
星樹館でルーシー・モード・モンゴメリーを紹介しています。