2016年4月2日 佐野元春35周年アニバーサリーツアー
3月27日の日曜日、久しぶりにコンサートへ出かけた。長年の夢でもあった佐野元春のコンサート! このひとりごとのコーナーで大瀧詠一が亡くなった時にも書いたが、彼同様に佐野元春も私には大事な歌手のひとり。大好きな応援歌を歌ってくれるひとり。まだ若くて些細なことにもつまずいたり、苦しくてどうしようもなく泣きそうな時、励ましてくれた歌。
当時はニューミュージックというジャンルに属していた人達のコンサートにはあちこち出かけたものだったが、何故か佐野元春だけ行きそびれていてナン十年‥‥。今回ついに35周年のアニバーサリーツアーに参加することが出来た。
オープニングは「シュガータイム」。中年ばかりの会場はこの曲の開始で一気に盛り上がり、立ち上がる人達ばかり。さすがに初っぱなからこれはないだろうと思っていた私も甘かった。この盛り上がりと会場の雰囲気がその場にいる全員をひとつにするコンサートの素晴らしさを感じつつ、彼がこの曲を歌うときの定番になっているとも言われているらしい「I love you」とささやくように入れる言葉に私の心はクラクラした(本来の歌の時は「I need you」と言ってる? 多分)。どうでもいいことかもしれないけど、「彼がそう囁く相手って誰? 奥さんってどんな人?」と想像してちょっとやきもち(ファンの人達は彼が既婚か独身か知ってるの? 長年ファンを自称している私は知りません)。
今回は初めて参加したコンサートだけど、私が聞きたいと思っていた歌はほとんど歌ってくれた。だから、3時間強の長丁場のコンサート。「バルセロナの夜」(弾き語りだった! ものすごくしびれた。やっぱりピアノが弾ける男はかっこいい)、「レインボー・イン・マイ・ソウル」、「ヤングブラッズ 」、「約束の橋」、「アンジェリーナ」、そして私の応援歌「サムデイ」! いつもいつも私を元気づけてくれるこの歌。何だか様々な気持ちがこみ上げてきて、実のところ今回は泣いてしまった。
コンサートで泣いたのは、オフコースの武道館コンサートで小田和正の「I LOVE YOU」を聞いたとき以来。ピアノの弾き語りで静まりかえった会場に彼の澄み渡るような声とピアノの音だけが響き渡っていたあのとき。その歌声を聞いていて、彼には心から大切に思う人がいるんだな、と直感した「I LOVE YOU」(その後ニュースで彼は結婚した、と流れた)。気持ちのこもっている歌、と感じた瞬間だった。
今回のコンサートでは、佐野さんは「みんなが僕の歌を見つけてくれた」と言っていた。そして応援してくれたおかげで自分はこうして立っているって。ファンみんなへの感謝の気持ちを表したかったコンサートツアーだったんじゃないかとひしひしと感じた。でも、それはきっとファンのみんなもきっと同じ。彼の歌に出会えたから頑張れた人達ばかりなんじゃないと私は思う。辛かったとき、苦しかったとき、悲しかったとき、心に響く言葉、音楽、それは人それぞれかもしれないけど、「佐野元春」に共鳴した人達が集まった会場は、ある意味、佐野さんの言うとおり「奇跡」だろうし、そしてある意味、「必然」でもあるんじゃないかな。
みんな「サムデイ」に引き寄せられてきた、抱えている問題や苦しみは違うけど、ここでまたパワーをもらって(また他の人に与えて)次の日を頑張って生きる(佐野さんは「サバイバルしてきた」と表現していた)。
本当に素晴らしいコンサートでした。また次も絶対に行きたい。今度は1階席で。
演奏楽曲
01.シュガータイム (SOMEDAY/1982)
02.優しい闇(Blood Moon /2015)
03.ジュジュ (ナポレオンフィッシュと泳ぐ日/1989)
04 VISITORS(VISITORS/1984)
05.カム・シャイニング(VISITORS/1984)
06.ワイルド・ハーツ -冒険者たち(シングル/1986)
07.バルセロナの夜(Heart Beat/1981)
08.すべてがうまくはいかなくても(FRUITS/1996)
09.ポーラスタア (ZOOEY/2013)
10.君をさがしている (Heart Beat/1981)
11.希望(THE SUN/2004)
12.境界線 (Blood Moon /2015)
13.La Vita e Bella(ZOOEY/2013)
14.バイ・ザ・シー (Blood Moon /2015)
15.紅い月(Blood Moon /2015)
16.私の太陽(Blood Moon /2015)
17.東京スカイライン(Blood Moon /2015)
18.ボヘミアン・グレイブヤード(Sweet16/1992)
19.レインボー・イン・マイ・ソウル(Sweet16/1992)
20.誰かが君のドアを叩いている(Sweet16/1992)
21.ヤング・フォーエバー(THE BARN/1997)
22.星の下 路の上(COYOTE/2007)
23.世界は慈悲を待っている(ZOOEY/2013)
24.ジャスミンガール(TIME OUT!/1990)
25.ヤングブラッズ (Cafe Bohemia/1986)
26.約束の橋(ナポレオンフィッシュと泳ぐ日/1989)
27.サムデイ(SOMEDAY/1982)
28.ロックンロール・ナイト (SOMEDAY/1982)
29.ニューエイジ (VISITORS/1984)
30.アンジェリーナ (BACK TO THE STREET/1980)
<Encore 1>
31.スターダストキッズ(Sg/1982)
32.ダウンタウン・ボーイ(Sg/1981)
<Encore 2>
33.グッドバイから始めよう(Sg/1983)
34.国のための準備(THE SUN/2004)
35.悲しきレィディオ(Heart Beat/1981)~メドレー