2018年5月公開のチェック映画
アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル (I, TONYA)
2017年米国作品 日本公開2018年5月4日
2回に分かれた今年のGW。皆さんはいかがお過ごしだったでしょうか? 間の1、2日に有給休暇を取って長期休暇にされた方もいたのでしょうね。私は残念ながら暦通りのお休み。しかも何だかんだと私用をこなして、「よーし、今回はサイトを大量更新するぞ~」と意気込んでいた休み前と違って、全く更新できませんでした。うーん、このままではいけない、と少し反省してます。
さて、今月は私自身は「これ!」とイチオシする作品は実はないのですが、不思議なことに気づきました。狙ってか偶然かわかりませんが、今月の世間の注目作品の中に、実在の女性の人生の映画化であり、いくら人生には誰にだって「山あり谷あり」とは言えども一般女性が送るそれとは桁違いの劇的な人生を送った3人の女性。しかも端から見れば、その人生が幸せだったのか?と考えたくなるような日々を過ごした女性たちです。
19日公開のフランス映画「ダリダ~あまい囁き~」、ダリダはミス・エジプトに輝いた後、フランスで美貌の歌手としてスターになった女性。そのシンデレラ的なスタートからお姫様は王子様と幸せになりました、では終わらなかったダリダの求めた物とは何か。
11日に公開のアメリカ映画「モリーズ・ゲーム」は、モーグルのオリンピック候補だったトップアスリートのモリーが怪我で選手生命を奪われ引退。高額闇ポーカーの経営者へと転身するもFBIに逮捕されるというまるで映画か小説のような人生に翻弄された女性。このモリーを注目女優のジェシカ・チャスティンが演じています。
そして、今回私が取り上げたのは4日公開のアメリカ映画「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」。どの作品も公式サイトを見る限りは興味深かったのですが、長年フィギュアスケートファンである私にはこのハーディング事件は衝撃的でした。その後も様々な噂が飛び交った彼女の人生の真相、それがこの映画ですべて明かされているとは思いませんが、現在ほど情報が手に入りやすくはなかった当時に知ることの出来なかったトーニャのテレビでは見えなかった部分を知ることでわかることもあるかもしれません。過去78年の「アイス・キャッスル」、92年の「冬の恋人たち」とさわやかなラストを迎えるスケート映画が好きで何度か観ていますが、この「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」はどうでしょうか? この作品だけでなく、ここで取り上げた「ダリダ~あまい囁き~」も「モリーズ・ゲーム」もハッピーエンドだけではないかもしれません。人生はいいことと悪いことが半分ずつ、それを実感できるラストならいいなあと思います。「男はつらいよ」の寅さんじゃありませんが、女もつらいのよ~、と言いたくなりますね!(2018/05/06)