コリン・ファース

Colin Firth

コリンが日本に知られたのは、何と言っても映画「アナザー・カントリー」だと思う。私もその一人と言える。英国のパブリックスルールを舞台に描かれる同性愛、そして共産主義に傾倒していく青年達の姿をルパート・エヴェレット、ケイリー・エルウェス等の二枚目俳優揃いで共に女性ファンを沸かせた。コリンはこの舞台版に出たことがきっかけで映画版への出演となったということだが、舞台版ではケネス・ブラナー、ダニエル・デイ・ルイスと共演、なんてこの贅沢な共演の話を聞いてしまうと、この舞台版が観てみたかったなあ、とつくづくそう思う。

次の「ひと月の夏」(ケネス・ブラナーと共演!)もとてもいい作品だったが、私の決定打はドラマ「高慢と偏見」。この作品では原作のイメージ通りと言っても良いコリンのダーシー役。もちろん、私の抱いていたイメージ通りと言うだが。ダーシーは最初の印象は本当に高慢で嫌な男かも知れない。そして、それはある意味、ドラマの中でミスター・ベネットがいうように、「(当時の)お金持ちにはよくあること」なのだろう。彼はなかなか外では自分の素顔を見せられず、自宅のペンバリー館で初めてリジーに本来の姿、あるいは相手に対してしてあげたいという気持ちや自分の思いをなんとか伝えたいという気持ちを表すことが出来る。彼のこうした変化や実は誠実な深い思いやりのある男性だったということを知っていく過程で、このドラマを観ている女性たちはダーシーに惹かれていったのではないだろうか? とにかく、もう素敵。そのひとことに尽きる。そして、このドラマの日本での人気が、これまで邦訳されていなかった原作者オースティンの他の作品の邦訳出版にも繋がっていったと思うと(私はそう信じている)、オースティンファンでもある私にとっては二重にコリン熱が深まるというもの……。

近年、脇役が多いように思うが(実は私はその作品の全部をまだ見きれていない)、素敵な姿を見られないよりはいい、というのはファンとしての正直な気持ち。とは言っても、またロマンチックなラブストーリーものでクラッとさせて欲しいのも本音だったりして…。(2009/12/04)

追記:コンスタントに映画に出ているコリンの近年の作品については、観たいと思いつつ観られていない現状に管理人です。スターコーナーは新しく更新しているわけではなく、かつて掲載の人物をまだUP出来ていないことから、現在更新されているスターたちの内容はかなり古いと言っても過言ではありません。ゆえにコリンの作品に関しても上記の作品以外にたくさんの作品が公開となっています。2017年の「希望峰の風に乗せて」は先日観ましたが(悲しい作品でした)、まだUP出来ていませんし、ルパート・エヴェレットが監督した「さすらいの人 オスカー・ワイルド」も観たい。2019年の「1917命をかけた伝令」も観たけど、翌年の「スーパーノヴァ」はまだです。観たい作品は尽きない!(2023/02/10)


映画代表作品:「アナザー・カントリー」(1983年)、「ブリジット・ジョーンズの日記」(2001年)、「マンマ・ミーア!」(2001年)、「シングルマン」(2009年)、「英国王のスピーチ」(2010年)、「レイルウェイ 運命の旅路」(2013年)、「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」(2015年)、

ドラマ代表作品:「高慢と偏見」(1995年 TVM)

管理人おすすめ:「ひと月の夏」(1987年)、「高慢と偏見」(1995年 TVM)、そして毎年クリスマスシーズンになると観たくなる「ラブ・アクチュアリー」(2003年)、リゾート気分満喫の「マンマ・ミーア!」(2008年)、「英国王のスピーチ」(2010年)、「キングスマン」(2014年)

紹介作品:「高慢と偏見」(1995年 TVM)

チェック作品:コリンの作品は、初期のものは大概見ているのですが、1987年製作のTVM「秘密の花園」は今回の更新で知りました。観ていない近年の作品が観たいのはもちろんですが、これを知ったら、この初期のテレビムービーが気になりますね。誰もが知る女流作家バーネットの原作のドラマ化ですから、主人公は女の子。ヒロインメアリーが知り合ったコリン少年の成長したときのコリンを演じているようです。1993年の映画版を観たときは、少女時代に読んだ原作の印象とずいぶん違って素敵に感じたのですが(年を取って感じ方も変わった?)、この映画版に出演していた俳優たちはテレビ界で活躍しているようです。今回あらあためて少し調べてみて、もう一度原作を読み直してみたくなりました。もちろん、コリンのこの作品も観たいんですけどね! ずっと観たいと言っている「裏切りのサーカス」(2011年)、トップページ紹介で取り上げた「レイルウェイ 運命の旅路」(2013年)

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