仮面の男
The Man In The Iron Mask 1998年 アメリカ作品
監督:ランダル・ウォレス
出演:レオナルド・ディカプリオ(ルイ14世・フィリップ役)、ジェレミー・アイアンズ(アラミス役)、ジョン・マルコビッチ(アトス役)、カブリエル・バーン(ダルタニアン役)、ジェラール・ドパルデュー(ポルトス役)、アンヌ・パリロー(アン王妃役)、ジュディット・ゴドレーシュ(クリスティーン役)、エドワード・アサートン(アンドレ中尉役) 、ピーター・サースガード(ラウル役)
原作:アレクサンドル・デュマ「鉄仮面」
公開当時、随分と話題になり、レオ人気が爆発して、彼の2役が注目されました。きっと劇場は大混雑だったんだろうと思います。
こうした活劇もののおもしろさは理屈抜きで楽しめること。もちろん、演じる俳優や原作などをよく知っていれば、また数倍も楽しく、別の角度からも堪能できるでしょうけど、俳優のことなんて知らなくても、原作を読んでいなくても、次々に訪れる危機とどんでん返し、手に汗握る決闘や対決のシーン、そして秘めたる恋心や駆け引きと、息付く暇もなく観る側を引っ張っていきます。
最近ではこうした作品は少なくなりましたが、これがきっかけで映画や俳優に興味を持ち、ファンが増えていくこともまた確か。そうしたファン達によっても映画産業が支えられていることも事実なのです。こうした輪がどんどん広がってくれることを祈りたいものです。映画なんて絵空事、たかが映画と思う人も多いかも知れませんが、また芸術性にこだわる人達も多いのでしょうけれど、まず、好きになってもらうことが先決。そのスタートラインに立ってもらうためにもこの手の映画がまた制作されることを期待したいものです。
話がそれましたが、レオ人気もさることながら、でも私には銃士役の4俳優の方が魅力的。誰も彼もが一癖ある俳優ばかり。4人ともが主役級の俳優であり、王妃役にアンヌ・パリローを配した豪華キャスト! これに魅力を感じない映画ファンはきっと少ないはず。
しかも、これまで何度も映画化された三銃士(または四銃士)役を彼らが演じるのです。
アイアンズのアラミス、マルコビッチのアトス、ドパルデューのポルトス、そしてバーンのダルタニアンと、もう私の想像していた通りピッタリで、今をときめくレオ様も霞むくらいのドキドキものでした。1粒で2度おいしいどころか、これ1本で4本分楽しめるという贅沢もの。レオファンのみならず、銃士役を演じたこの4人のファンにも必見ものでした。
追記:実は私のお気に入り作品のひとつに、この「仮面の男」の舞台よりもさらに前の時代が舞台の「三銃士」があります。原作も大変面白く、何度も映画化、ドラマ化されました。その中で一番好きなのは1993年の作品です。チャーリー・シーンがアラミスを、キーファー・サザーランドがアトスを、オリバー・プラットがポルトスを、そして三銃士に加わることになるダルタニャンをクリス・オドネルが演じました。リシュリー卿にティム・カリー、アン王妃はガブリエル・アンウォー、ロシュフォールにマイケル・ウィンコントです。原作が大好きな私にとって、このキャスティングは想像通りでもありました。このキャラたちのその後、と思って「仮面の男」を観ると不思議と俳優たちは違うのに、違和感がない~、なんて思うのは私の勝手な思い込みでしょうか。
しかも、現在、BS放送ではありますが、イギリスがドラマ化した「マスケティアーズ」(2014~2016年)の第3シーズンも放送中。こちらもまた俳優がぴったり~、なんてまたまた私の心をときめかせているのでした。(2019/06/14)