パーフェクト・ストーム
The Perfect Storm 2000年 アメリカ作品
監督:ウォルフガンフ・ピーターセン
出演:ジョージ・クルーニー(ビリー役)、マーク・ウォルバーグ(ボビー役)、ダイアン・レイン(クリスティーナ役)、メアリー・エリザベス・マストラントニオ(リンダ役)、マイケル・アイアンサイド(ボブ役)、ジョン・C・ライリー(デイル役)、カレン・アレン(メリッサ役)、ウィリアム・フィクナー(デビッド役)
漁がうまくいっていないマグロ漁船の船長にジョージ・クルーニー。彼はこの時期最後の漁に賭に出る。しかし、運悪く、3つの台風が重なる目の中に船は入り込んでしまい、彼らの努力空しく船は沈没してしまう。実話の映画化。
この映画の感想を友人たちに聞くと、みんな「船酔いしそうだった」と言います。そのくらい映像がリアルだったのでしょう。実際、私も観てみて、船酔いしそうだとは感じませんでしたが、海の恐ろしさ、波のうねりが目の前に迫ってくるようでした。やはり、劇場で観ていたら、目が回っちゃっていたかも……。実話をもとに映画化されたとのことですが、やはり自然の恐ろしさは侮ってはいけませんね。
この映画は、メイキングを観てしまったせいか、その制作のすごさが印象に残ってしまいました。巨大セットによる海の撮影とその波の動きに合わせて作られたCGの波、それが完成した映画で観ると本物の海に迫るような迫力(あるいは本物以上かも)。そのものすごさには圧倒されます。俳優たちの演技の努力にも驚きます。セットとは言え、大量の水の中での演技。船は揺すられているわけだし、水をかぶっての(スタッフたちも)撮影は、どんなに大変だったかと想像できます。
また、観ていて私は数年前に観た「白い嵐」を思い出してしまいました。この映画も海難事故の悲劇を描いていて、しかもそれが高校生たちだったので、涙うるうるだったのです。しかも、「パーフェクト・ストーム」を観たあとに、えひめ丸の事故があったりして、私の気分はちょっと落ち込みました。
主役のジョージ・クルーニーは私にとっては漁師というブルーカラーなイメージがどうしてもつかめなくて、適役だったのか、ちょっと疑問を感じてしまいました。自分を曲げない一本気な性格の男は、「ER 緊急救命室」のロスと共通しているかなと思うのですが……。 彼と「スリー・キングス」に続き2度目の共演を果たした若手のマーク・ウォルバーグ。この人の映画は私は初めて。でも、「ブギー・ナイツ」の時の印象のせいか、今回は随分「おやじ」っぽく見えてしまいました。他の映画も観てみた方がよさそう。でも、そのせいなのか、結構年上のダイアン・レインとの恋人役はそんなに違和感がなかった感じ。久々に観た彼女には、驚かされました。子持ちの30代とは思えない若々しさ。見習いたいです 。(2001/03/31)