2014年4月14日 新学期再び

4月も半月を過ぎようとしています。進級、新入学、入社、と4月は新しいスタートの季節。我が家も息子が新入学となりました。サイト開設以来のおつきあいの方々とは15年となりますが、あの小さかった、そしてちょっとお茶目さんだった男の子はもう高校生ですよ! サイトの一コーナーから途中でブログの日記もどきとなりながら続けてきた育児日記、ずっと読み続けていた方がいるかどうかは不明ですが、中学に入ってから日記(現サイトの中のひとりごとコーナー)にもほとんど登場しなくなりました。そのお茶目な不二家のポコちゃんのような男の子だった彼は、中学3年の時に海外短期留学を経験しました。そして、留学担当の教育委員会の方がおっしゃっていたように「一皮むけて帰国した」のは事実のようでした。

3年の夏休みに短期留学したのですが、やはり高校受験を控えた親としては悩む決断であるとは思います。申し込みは2年の冬。その段階で「留学生として選ばれれば、留学前の研修後、夏休み中に留学となる」ことは知らされています。クラブや塾よりも研修を優先することが条件の留学。受験勉強のことを考えたら、不安は残ります。でも、我が家では10代での外国体験、しかも旅行ではなく留学として大学の語学プログラムに参加し一般家庭でのホームステイを経験できるのは絶対に良い経験になると考えていたので、息子が申し込みたいと言ったときには反対はしませんでした。受験対策の塾や夏期講習など、不安はあったものの、受験する高校のランクを落とすことになっても行けるものなら行くべき、というのが我が家の考えです。

変な話、私は多くの人がそう考えていると思っていたので、在学中学からの申込者数を聞いたときはあまりの少なさに驚きました(そうは言っても区内全体での最初の説明会にはかなりの保護者が参加していました)。反面、そういう流れの世の中なのか、と思い知ったとも言えます。一流高校、一流大学、一流企業を目指すのは今も昔も同じ。今は昔よりももっと強い思いかも、と。特にここ数年、不況の影響もあって公立高校の希望者は増えていて厳しい戦いという話は中学の進路指導の先生からもありました。もちろん、我が家も都立第一志望。それでも、行くべき、と私は息子の背中を押し、彼は見事面接をパスして留学決定。

楽しかった留学から帰ると休む間もなく受験へと気持ちを切り替えなければいけなかったのですが、もともとのんびり屋の息子はなかなかエンジンがかからない。留学前に塾や夏期講習を勧めた私ですが、彼は「塾には行かない」の一点張り。1年の時から続けている通信教育だけでいい、と結果的には塾には行かずの受験突入となりました。

私の密かな希望は、出来れば進学校に入学して欲しい、といった、まあ母親なら当たり前の希望でしたが、別にそれに応えたわけではないんでしょうけど、息子自身もそう考えていたようで、内心、「塾に行かなくて進学校に入れるのか?」という私の不安をよそに彼は自分で学校を決めて人生の分かれ道とも言える高校受験。おさえ(と今は呼ぶらしいですね。私達の頃はすべり止めと言っていましたが、縁起が悪いということなのか、今は「おさえ」と呼ぶそうです)の私立は家族で吟味して決めましたが、都立は親としてはアドバイスはしましたが、本人に決めさせました。決めたことに私達は何も言いませんでした。「合格できる」と信じるのみです。ただ、油断だけはしないように何度も言い聞かせました。

そして発表の日。出かけてから随分経っても何の連絡もなし。不合格だったから、投げやりになってどこかに行ってしまったのかしら、とヒヤヒヤしつつ待っていると、「受かった。で、もう制服の採寸もしたんだよ」と平然とした声で電話が……。スゴイ、すごい、凄い! 受かったんだって。妙な話、かどうかわからないけど、試験当日、私は自分の受験の時よりは緊張もドキドキもなかったけど、受験生を持つ世のお母さんたちはどうなんでしょう?

そんな私でも「子供が都立の進学校に合格した」事実は嬉しかったものの本当なのか、ちょっと信じられなかった、というのが本当のところ。手続きが進んでも入学式の時に「合格していませんよ」と言われるんじゃないかと(そんなことあるわけないと思うけど)何だか現実ではないような感じにとらわれていたわけです。

入学式が済んだ今、勉強は大変だと言いつつも息子は毎日楽しげに登校しています。クラスメイトともすぐ仲良くなれたようです。クラブを決めるのも悩みつつも楽しそう。これからの10年間は一番楽しい時期でしょう。より良い人生を送るために中学時代の決断と努力を忘れずに、そして高校時代も同じように勇気を持ち、継続の力を信じて充実した3年間を過ごして欲しいと思います。そんな息子に贈りたい、私が座右の銘(というのはかっこつけすぎかも)としている言葉はこれ↓
Where there’s a will,there’s a way.
生きることはつらいことがいっぱい。でも、自分を信じて望むものへの気持ち・意志を貫く、貫き続ける努力を怠らないこと。それが大切。希望は信じる気持ちだからね、それを絶対に捨てないで歩み続けて下さい。輝かし未来への第一歩の春となりますように。