2018年4月公開のチェック映画

さよなら、僕のマンハッタン  (THE ONLY LIVING BOY IN NEW YORK)
2017年米国作品 日本公開2018年4月14日

さよなら、僕のマンハッタン [DVD] 今月はテレビで宣伝中の話題作、13日公開の「パシフィック・リム:アップライジング」や27日公開の「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」、また20日公開のスピルバーグ監督の「レディ・プレイヤー1」など、大作揃いでもある。

個人的にみたい作品はアベンジャーズではあるけれど、以前も取り上げたし、今月は「さよなら、僕のマンハッタン」をピックアップしてみようかな、と思う。これもまたこのサイトをよくご覧になっている方にはお分かりの通り、ピアース・ブロスナンが主人公の父親役であり、その青年の成長物語とストーリー的には実に私好みの作品。

ニューヨークの名所巡り的なロケーションのシーンがふんだんにあるようで、それもこの映画の見所かもしれない。サイモンとガーファンクルの音楽をバックに若者らしいもやもやしたもどかしさを抱えたトーマスが、ちょっと変わった隣人の助言を参考に偶然見かけた父親と愛人の姿に「自分」と「家族」に向きあう話のようだ。

大学を卒業したばかりの20代前半、外見は大人だけど、本当は心はまだその外見に追いついていないそのもどかしさは、誰もが知っている、大人ならみんなが通過した時期。多分、本当の大人になるって、自分の親の親じゃない姿を知って、それを受け止め、認めることよねえ、と今はそんなふうに思うけど、そう思えるようになるにはやはり時間がかかる。葛藤は抱えたままでも自分が子供時代に見ていた両親が、一人の男であり女であると知るときに独り立ちできるのかもね、と考えたりするこの頃、この映画が公開になって観たいなあ、と私の気持ちを動かしたのは、きっとグッドタイミングだってことかも?、などと勝手に感じているのであった。

主人公トーマスを演じるのは、人気急上昇中(と公式サイトにあった)の英国人俳優カラム・ターナー。2018年の冬に公開になる「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」にも出演しているそう。サイトの画像や予告編だけでは、私の青田刈りの心は動かないが、それは映画を観てみないと何とも言えないところ。

監督は「(500)日のサマー」でデビューしたマーク・ウェブ。この監督作品は私は未見。昨年11月に公開した「gifted/ギフテッド」が観たいとトップページでも書いたけど(でも、この時の紹介作品には、「人生はシネマティック!」を選んだ)、ちょっとほろっとさせる監督かもしれないなあ、とこれも勝手な想像ですが、春という季節も手伝って、巣立つ我が子を見るような気持ちでさわやかになれそうな作品と期待して、今月の作品にしました(20180412)